とある見習い天使たちの休み時間

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「…ねえ」

「…なに…」

「あのさ、いい加減人の翼で涙を拭くのやめてくれない?びしょびしょじゃないか」

「…ぐすっ…ごめん…」

「だいたい、この前超高性能の不安悲しみその他色々を乾かすドライヤーをあげたじゃないか。使ってないの?」

「……めんどくさい…」

「…あのねえ…。じゃあせめて僕の翼を使うのはやめてくれよ。これじゃあ重くて飛べないよ」

「……ぐすっ…わかったよごめん…じゃあこの前神殿の屋上で会った悪魔に涙を拭かせてってお願いしてみようかな…。おいしいお菓子をあげるから遊ぼうって言ってくれたし」

「…お菓子って…」

「…今日も屋上にいるかなあ…あっ、あの時計台の上にいる。手を振ってるよ。おーい」

「いやいや、おーいじゃないよ」

「じゃあちょっと行ってくるね」

「おいおい待て待て、わかった、わかったから!いいよ、僕の翼を使うといい。その代わりあとでちゃんと乾かすのを手伝ってくれよ」

「……いいの?やさしいんだね」

「…あのねえ……まあ確かに僕はやさしいけどね、なんだかなあ…」

「…やっぱり悪魔に翼を貸してってお願いしてみるよ」

「わああダメだよ、わかったよ、わかったわかった!、だいたい、悪魔の翼はきっと涙を弾いてしまうよ。それにほら、僕の翼のがふかふかして気持ちいいだろ?」

「うん!ありがとう…ぐすっ」

「はあ、乾かすの大変そうだなあ」

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